IPO投資のメリット・デメリット

IPO(Initial Public Offering:新規公開株)投資は、企業が株式市場に上場する際に購入する投資手法の一つです。IPO投資は「大きな利益を狙える」ことで人気がありますが、一方で「リスクも高い」ため、慎重な判断が必要です。

本記事では、IPO投資の基本から、メリットとデメリットを詳しく解説し、IPO投資を成功させるためのポイントも紹介します。

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1. IPOとは?

1.1 IPOの仕組み

IPO(新規公開株)とは、企業が証券取引所に上場し、一般の投資家が株式を購入できるようになることを指します。

投資家Y
投資家Y

上場前に、証券会社を通じて事前に公募価格(IPO価格)で株を購入できるのがIPO投資の特徴だ。

1.2 IPOの流れ

1. 企業が上場を申請

• 企業は証券取引所(東京証券取引所など)に上場申請を行う

2. 公募価格(IPO価格)の決定

• 証券会社が市場の需要を考慮して株価を決定

3. 投資家がIPO株に申し込む

• 証券会社を通じてIPO株の抽選に参加

4. 上場(株式市場で取引開始)

• 一般投資家が市場で株を売買できるようになる

2. IPO投資のメリット

2.1 初値が上がりやすい

IPO投資の最大の魅力は、初値(上場初日の株価)が公募価格より上がる可能性が高いことです。多くのIPO銘柄は、上場初日に人気が集まり、株価が急騰するケースがよくあります。

例:IPO初値が急騰した事例

• メルカリ(4385)

• 公募価格:3,000円

• 初値:5,000円(66.7%上昇)

投資家Y
投資家Y

IPO株は、短期間で大きな利益を得るチャンスがあるため、短期投資家にとって非常に魅力的なんだ。

2.2 抽選に当たれば少額から投資できる

IPO株は、多くの証券会社で「100株単位で申し込み可能」なため、比較的少額(数万円~数十万円)から投資できます。これは、特に初心者にとって魅力的なポイントです。

例:IPO投資の最低投資額

• 銘柄A:公募価格1,500円 × 100株 = 15万円

• 銘柄B:公募価格3,000円 × 100株 = 30万円

数十万円の資金で、短期間で大きな利益を狙えるのはIPO投資の大きな利点です。

2.3 事前に公募価格が決まっている

IPO投資では、事前に公募価格が決まっているため、購入価格が不透明な通常の株式取引と異なり、「どの価格で買うか」を悩む必要がありません。

• 通常の株式投資:市場価格が変動するため、買うタイミングが難しい

• IPO投資:公募価格が決まっており、申込時に価格が確定している

投資初心者でも参加しやすい仕組みになっています。

2.4 長期的な成長銘柄に投資できる可能性

IPO銘柄の中には、将来的に大きく成長する企業もあります。特に、新しいビジネスモデルを持つ企業は、上場後に大きく成長する可能性があります。

例:IPO後に成長した企業

• メルカリ(4385)

• 上場時の公募価格:3,000円

• 現在の株価(2021年時):7,000円(2.3倍)

長期投資の視点で有望な企業を見つけることができれば、大きな資産形成につながります。

3. IPO投資のデメリット

3.1 抽選に当たらないことが多い

IPO株は、人気があるほど申し込みが殺到し、抽選に当選しなければ購入できません。特に、人気のある銘柄は倍率が高く、当選確率が非常に低くなることがあります。

IPO抽選倍率の例

• A社(成長期待大):抽選倍率100倍(1%の確率で当選)

• B社(やや人気):抽選倍率20倍(5%の確率で当選)

当選しなければ投資ができないため、何度も申し込む必要があります。

投資家Y
投資家Y

最近でいうと東京地下鉄(9023)のIPOに申し込んだけど
楽天証券での抽選倍率は88倍だったらしい。
もちろん当選しなかった…

3.2 公募割れのリスク(初値が公募価格を下回る)

IPO投資は必ず利益が出るわけではなく、初値が公募価格を下回るリスク(公募割れ)があることを理解しておく必要があります。

公募割れの例

• ソフトバンク(9434)

• 公募価格:1,500円

• 初値:1,463円(公募割れ)

上場初日に売ることで損失が確定するため、短期目的での投資にはリスクがあります。

3.3 上場後に株価が低迷する可能性

IPO銘柄の中には、上場後に成長が鈍化し、株価が低迷するケースもあります。特に、成長性が不透明な企業は、上場直後の熱狂が冷めると株価が下落することがあります。

例:上場後に低迷した企業

• Z社(2020年上場)

• 公募価格:2,500円

• 初値:3,200円(上昇)

• 1年後の株価:1,800円(下落)

長期投資を考える場合は、企業の成長性や収益構造をしっかり分析することが重要です。

3.4 短期売却には税金がかかる

IPO株を短期間で売却し、利益を得た場合は売却益(キャピタルゲイン)に対して税金がかかります。

• 譲渡益税(日本株):20.315%

• NISA口座なら非課税(IPO株もNISAで購入可能)

税金を考慮した上で、どのタイミングで売却するかを考える必要があります。

投資家Y
投資家Y

これは株式投資なら当然だな。

4. IPO投資の成功ポイント

4.1 複数の証券会社から申し込む

IPO投資は、証券会社ごとに抽選枠が異なるため、複数の証券会社から申し込むことで当選確率を上げることができます。

おすすめ証券会社

• SBI証券(IPO取扱数が多い)

• 楽天証券(初心者向け)

• マネックス証券(完全平等抽選)

4.2 企業の業績や成長性を分析する

上場する企業の業績や成長性を事前に調査し、「将来的に成長が期待できるか?」を確認することが重要です。

チェックポイント

✅ 売上や利益の成長率

✅ 競争優位性があるか

✅ 業界の成長性

5. まとめ

IPO投資のポイント

✅ 初値が上がる可能性が高い(短期利益を狙える)

✅ 少額投資が可能(初心者向け)

✅ 抽選に当たらないことが多い(人気銘柄は競争率が高い)

✅ 公募割れのリスクがある(慎重な企業分析が必要)

IPO投資は、大きなリターンを狙える魅力的な手法ですが、リスク管理も重要です。慎重に企業分析を行いながら、賢く投資を進めていきましょう!

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