100万円から始めたけど、7年でやっと気づいた“投資の本質”

7年前、私は100万円という小さな資金を手に、投資の世界に足を踏み入れました。当時は「早くお金持ちになりたい」というシンプルな動機で、ネットやSNSで話題になっていたS&P500や仮想通貨に飛びついたものです。

しかし、投資とはそんなに簡単なものではありませんでした。最初の1年で思うように成果が出ず、焦りや迷いもありました。それでも、続ける中で少しずつ見えてきた「本質」があります。

この記事では、私の7年間の経験をもとに、投資の本質、学んだこと、初心者が注意すべきポイントなどを整理してお伝えします。

最初の頃は、SNSで話題になっていた米国株（テスラやARK系ETFなど）に全力投資していました。たまたま上がれば嬉しいですが、少しでも下がると不安で売ってしまう。この繰り返しで、利益どころか損失ばかりが残りました。

その時その時の「話題」で投資先を決めていたので、ポートフォリオはバラバラで管理もできていませんでした。手数料や税金、長期保有の重要性など、基本的な知識も不足していました。

結局、投資で失敗する最大の要因は「自分の感情」だと気づきました。欲や恐怖に流されないためには、明確なルールと戦略が必要です。

7年間続けて、ようやく複利の効果を少し感じられるようになってきました。大きく儲けた時より、じっくり積み上がっていく感覚に価値を感じます。

今では、S&P500や全世界株式インデックスを中心に投資しています。過去100年以上の実績があり、長期的に成長してきたこれらの資産は、初心者が最初に取り組むには最適だと実感しました。

例えば、5年後に使う資金なのか、老後資金なのかで投資スタイルは大きく変わります。「なんとなく儲かりそう」という動機ではなく、自分が何のために投資をしているのかを明確にすることが重要です。

自分がどれだけのリスクを受け入れられるか、あらかじめ考えておくことは非常に重要です。暴落時に狼狽売りを防ぐためにも、自分に合った資産配分を意識しましょう。

SNSやYouTubeには情報が溢れていますが、鵜呑みにせず、自分で調べて考えることが大切です。信頼できる書籍や企業のIR情報に目を通す習慣もつけましょう。

一括投資ではタイミングの見極めが難しいため、ドルコスト平均法で定期的に積み立てるのが無難です。特にSBI証券などのNISAを活用すれば、非課税メリットも得られます。

「いつ売るか」を決めずに持ち続けると、利益が幻になることも。売却のルール（目標リターン、資金の用途など）を事前に考えておきましょう。

何よりも大事なのは「続けること」です。短期で結果を求めず、10年、20年というスパンで考えると、目先の値動きに一喜一憂しなくなります。

この７年間で私が得た最大のリターンは「お金」ではなく「考え方」です。

投資を通して、自分の感情と向き合う習慣ができ、経済や社会の動きに関心を持つようになりました。また、お金の使い方・増やし方・守り方に対する意識が大きく変わりました。

これから投資を始める方、始めたばかりの方に伝えたいのは、

「投資は金額の大小だけではなく、考え方の成熟度で差がつく」

ということです。

まずは少額からでも、しっかりと考えて取り組めば、確実にあなた自身の中に「資産」が積み上がっていきます。

そして最後に。私は今も100万円からスタートした自分を誇りに思っています。