2025年最新版
投資を始めたばかりの方にとって、VTIやVOOというETFの名前を聞いても「どちらが良いの?」と迷うのは当然です。どちらも米国市場に投資できる優良なETFであり、長期投資の王道とも言われています。
私自身、SBI証券でNISA口座を利用してこれらのETFに実際に投資を行っており、その体験から「どちらを選ぶべきか」について実感を持って語ることができます。
この記事では、VTIとVOOの違いや共通点、初心者にとってのベストな選び方について、実際の投資経験も交えながら、わかりやすく解説していきます。

1. VTIとは?|米国株式市場の“全部入り”
VTIは「Vanguard Total Stock Market ETF」の略で、米国市場全体(大型株・中型株・小型株)に投資できるETFです。米国の約4000銘柄に分散投資できるのが最大の特徴で、文字通り「アメリカの株式市場まるごと投資」と言える商品です。
特徴:
- 全米の株式市場をほぼカバー
- 分散効果が高い
- 小型株も含まれるため、成長性にも期待
2. VOOとは?|S&P500に連動するエリート銘柄
一方のVOOは「Vanguard S&P 500 ETF」の略で、米国の代表的な株価指数「S&P500」に連動するETFです。つまり、アメリカを代表する500社にまとめて投資できる商品です。
特徴:
- アメリカを代表する超優良企業に集中投資
- 安定感と信頼性
- VTIよりも値動きがやや安定
3. 共通点と相違点|似て非なるETF
VTIとVOOは、どちらもバンガード社が提供しており、経費率(信託報酬)も非常に低く、長期保有に向いています。ただし、対象とする銘柄の数や構成が異なるため、パフォーマンスやリスクに違いが出てきます。
項目 | VTI | VOO |
---|---|---|
対象指数 | CRSP US Total Market Index | S&P 500 Index |
銘柄数 | 約4,000銘柄 | 約500銘柄 |
経費率 | 0.03% | 0.03% |
小型株含む? | 含む | 含まない |
分散性 | 非常に高い | 高い |
4. 手数料と構成銘柄の比較
VTIとVOOはどちらもバンガードが提供している超低コストETFで、経費率(信託報酬)はどちらも0.03%です。つまり、1年間に100万円分保有していてもコストは300円ほどしかかかりません。
構成銘柄の違いで言えば、VTIが約4,000銘柄に分散しているのに対して、VOOは約500銘柄です。これは、小型株を含めるかどうかの違いで、VTIの方がより広範囲な分散投資が可能です。
5. 投資リターンの違い|過去の実績を比較
ここ10年間のトータルリターン(配当込み)を見ると、VOOの方がやや高い傾向にあります。理由はシンプルで、GAFAM(Google, Apple, Facebook, Amazon, Microsoft)などの大型ハイテク株がS&P500に占める比率が高く、それらがここ数年市場を牽引してきたからです。
とはいえ、VTIもほぼ同様の値動きをしており、大きな差ではありません。小型株の割合が多い分、景気拡大期にはVTIの方が爆発力を持つ場面もあります。
6. どんな人にVTIが向いているか?
- 米国市場全体にまるごと投資したい
- 小型株の成長に期待したい
- より分散されたポートフォリオを好む
- 長期でリスク分散したい
VTIはとにかく分散力が高く、「米国という国そのものの成長にベットする」感覚に近いです。
7. どんな人にVOOが向いているか?
- 超優良企業に絞って投資したい
- 値動きを比較的安定させたい
- 短〜中期でも結果を出したい
- S&P500というブランドに信頼を置いている
VOOは非常に洗練された500社にのみ投資しているため、安心感があります。米国株ETF初心者には「まずVOOから」と勧められることも多いです。
8. SBI証券での購入方法
私が利用しているSBI証券では、VTIもVOOも円建て・ドル建ての両方で購入可能です。さらに、SBI証券は外国株の買付手数料が非常に安く、NISA口座であれば購入時手数料が無料になります(※一部条件あり)。
購入の流れとしては:
- SBI証券で口座開設(すでにある場合はスキップ)
- NISA口座を開設
- 外貨口座に資金を移す(もしくは円貨でそのまま購入)
- VTIまたはVOOのティッカーで検索して購入
9. 私がSBI証券で実際に買ってみた感想
私は新NISAでVTIを毎月自動積立しています。VOOも保有していますが、現在はVTIの方にウェイトを移しています。理由は分散力と、今後の中小型株の成長余地を考えてのことです。
値動きは大きく変わらないため、精神的にも落ち着いて保有できています。どちらを選んでも長期で見れば「正解」だと思いますが、重要なのは「途中で売らずに持ち続けられるかどうか」ですね。
10. 初心者が意識すべきETF選びのポイント
- 手数料の低さ(VTI・VOOは合格)
- 流動性(どちらも高い)
- 組入れ銘柄の内容
- 目的(安定・分散・成長性)
初心者にありがちなのは、短期の値動きに惑わされて売ってしまうこと。ETFはインデックスに連動しているため、急激な上昇は期待できませんが、安定して資産を築くには最適な商品です。
11. 結論|どちらを選んでも間違いはないが…
- 分散性を重視するならVTI
- 安定性を求めるならVOO
私のようにSBI証券でNISAを活用している方なら、どちらもNISAの対象商品で、非課税メリットを享受しながら安心して投資を続けることができます。
最終的に大切なのは、「続けられる投資」であることです。
どちらか一方に迷ったら、少額ずつ両方を買って比べてみてもいいかもしれません。
そして何より、投資は自己責任。まずは少額から始め、理解を深めながら、自分にとって最適なスタイルを見つけていくのが大切です。
あなたも、未来の資産形成のために、VTIとVOOのどちらかで一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか?
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