株式市場は景気の影響を大きく受けるものですが、不況時に強い銘柄と弱い銘柄があることをご存じでしょうか?
経済が停滞すると、多くの企業の業績が悪化し株価が下がりますが、一方で不況に強く、安定した収益を維持できる企業も存在します。
本記事では、
- ✅ 不況時に強い銘柄・弱い銘柄の特徴
- ✅ 過去の不況時(リーマンショック・コロナショック)の業界ごとの動向データ
- ✅ 不況時の「買い時」となるタイミングの考え方
- ✅ リスクを抑えた具体的なポートフォリオ例
を解説していきます!
不況でも資産を守り、安定したリターンを得るために、ぜひ参考にしてください。

📌 1. 不況時に強い銘柄・弱い銘柄とは?
✅ 不況に強い銘柄の特徴
- ✔ 景気に左右されにくい「ディフェンシブ銘柄」
- ✔ 生活必需品やインフラ関連で需要が安定
- ✔ 安定したキャッシュフローと高配当がある
- ✔ 借金が少なく、財務が健全

不況に強い銘柄は、景気が悪くなっても人々が必要とするものを売っている会社の株。例えば、生活必需品(食品・日用品)、医薬品、電気・ガスなどのインフラ、低価格の小売業などの企業は、不況でも安定した売上がある。
✅ 不況に弱い銘柄の特徴
- ✔ 景気に依存する「景気敏感株」
- ✔ 高級品・贅沢品など、消費が落ち込みやすい
- ✔ 業績が急変しやすく、配当がカットされやすい
- ✔ 負債が多く、金利上昇に弱い

不況に弱い銘柄は、景気が良いときには人気があるけど、不況になると買われにくくなる会社の株。例えば、高級ブランド、旅行・航空、レジャー、広告、景気に左右されやすい製造業などの企業は、不況時に売上が落ちやすいぞ。
このように、不況時に強い企業と弱い企業ははっきりと分かれるため、投資家は慎重に銘柄を選ぶ必要があります。
📌 2. 過去の不況時の業界ごとの動向データ
📉 リーマンショック(2008年)の業界別株価動向

リーマンショックは、2008年に起こった世界的な金融危機のこと。アメリカの大手投資銀行「リーマン・ブラザーズ」が経営破綻したことがきっかけで、株価が暴落し、多くの企業が倒産やリストラに追い込まれた。不動産バブルの崩壊が原因で、銀行もお金を貸せなくなり、世界中の経済が大混乱に陥った。「100年に一度の危機」とも言われ、投資の世界では今でも語り継がれる大事件だ。
業界 | 影響度 | 具体例 |
金融 | 🔴 大打撃 | 銀行株暴落、リーマン破綻 |
不動産 | 🔴 大打撃 | 住宅ローン危機 |
自動車 | 🔴 大打撃 | GM破綻、トヨタ減収 |
エネルギー | 🟡 やや下落 | 原油価格急落 |
通信 | 🟢 安定 | 通信需要変わらず |
医薬品 | 🟢 安定 | 需要継続 |
生活必需品 | 🟢 安定 | 食品・日用品の売上安定 |
ポイント:
📌 景気敏感株(金融・不動産・自動車)は大打撃!
📌 ディフェンシブ銘柄(通信・医薬品・生活必需品)は影響が小さかった!
📉 コロナショック(2020年)の業界別株価動向

コロナショックは、2020年に新型コロナウイルスの感染拡大によって起こった世界的な経済危機。パンデミックの影響で企業の活動が止まり、株価が急落し、一時はリーマンショック以上の大混乱となった。しかし、その後、各国の大規模な金融緩和やIT企業の成長に支えられ、株価は急回復。「歴史的な暴落と最速の回復」が特徴のショックだったぞ。
業界 | 影響度 | 具体例 |
航空・旅行 | 🔴 大打撃 | JAL・ANA暴落、HIS営業停止 |
飲食 | 🔴 大打撃 | 居酒屋・レストラン赤字転落 |
小売(EC除く) | 🔴 大打撃 | 百貨店・アパレル苦戦 |
IT・EC | 🟢 逆に成長 | Amazon・楽天・Zoom急成長 |
ヘルスケア | 🟢 逆に成長 | ワクチン・医療関連株上昇 |
通信 | 🟢 安定 | 在宅勤務需要増加 |
ポイント:
📌 旅行・飲食は壊滅的なダメージ!
📌 IT・EC関連は逆に急成長!
📌 3. 不況時の「買い時」となるタイミングの考え方
✅ ① 株価指標(PER・PBR)をチェック
• PER(株価収益率):10倍以下なら割安
• PBR(株価純資産倍率):1倍以下なら割安
過去の不況時のデータを参考に、割安な水準に来たタイミングで買い増すのがポイント!
✅ ② 「VIX指数(恐怖指数)」を活用
• VIX指数(Volatility Index)が40以上に達したときは、相場の恐怖がピークになっている可能性が高い。
• リーマンショック時:80以上
• コロナショック時:60以上
VIX指数が高騰した後に落ち着き始めたタイミングで買うのがベスト!

VIX指数は、「恐怖指数」とも呼ばれ、投資家がどれくらい不安を感じているかを表す指標。VIXが急上昇すると、市場がパニック状態になっている可能性が高い!
📌 4. 具体的なポートフォリオ例(不況時向け)
資産クラス | 割合 | 例 |
生活必需品 | 25% | 花王、明治HD |
医薬品・ヘルスケア | 20% | 武田薬品、エーザイ |
通信 | 15% | NTT、KDDI |
エネルギー | 10% | 東京ガス、ENEOS |
債券 | 20% | 日本国債、米国債 |
ゴールド | 10% | 金ETF(GLD) |
ポイント:
✅ 株式60%+債券20%+ゴールド10%で安定性を確保!
✅ ディフェンシブ銘柄を多めに配分し、不況でも耐えられる構成に!
📌 まとめ
- ✅ 不況時に強い銘柄は「生活必需品・医薬品・通信・エネルギー」!
- ✅ 過去の不況データから、景気敏感株は大きく下落しやすいと判明!
- ✅ 買い時は「PER・PBRの割安水準」「VIX指数が高騰した後」に注目!
- ✅ ポートフォリオはディフェンシブ株+債券+ゴールドで安定性を確保!

不況で株価が下がると、本来強い企業でも安く買えることがある。「安いから買う」ではなく、本当に回復できる企業か見極めることが重要だ。
冷静に分析し、将来性のある銘柄を安く買うのがカギになるんだ。
景気が悪化しても、賢く投資すれば資産を守り、次の成長に備えられる。
今の相場を見極め、賢い投資をしていこう!
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